RPAにおけるデジタルレイバーを使った自動化なら導入の際の社内調整、システムの改修などは一切不要。簡単、確実に自動化を実現可能

「RPA」とはRobotic Process Automation(ロボティックプロセスオートメーション)の略で、ロボットを使った業務の自動化ソリューションのことを意味します。非常に広い意味となってしまうため、ここではパソコンを操作して行うすべての業務を自動で行う定型的な業務を自動的に行ってくるところに絞ってお話をしていきます。そもそもシステム自体が自動化なんだから、このRPAというものも特別新しいものではないように思われがちですが、非常に特徴的なものとして「人のやっていたことを”そのまま”代行してくれる」というところにあります。これまでのシステムは人がやってきたことを別の処理方法で代替していくことで自動化を実現していました。少し抽象的な話だとイメージがしにくいと思いますので、具体例として人がエクセルを開いて、メールで届いたレポートの数値を手動で入力する作業を自動化するというものを、旧来のシステム的なアプローチと、RPA的なアプローチの違いを紹介していきます。

旧来のシステム的な発想での自動化は社内のワークフローやシステムも変更する必要があるため導入に要する時間とコストと調整作業のボリュームが大きくなりやすい

さきほどの作業を内容を旧来のシステム的な発想で自動化しようとすると、一般的に検討される方法としては、メールで送信するのをやめて管理画面からログインして入力してもらうというものに切り替えることになります。これにより、メールをチェックせずともデータベース上にデータがたまりますので、それを出力するだけでいいことになるため、エクセルでまとめる作業が自動化されてることになるわけです。この方法の問題点としては、社内のワークフローが大きく変わりるため、社内の関係者に対しての説明、そして関連するシステムの改修なども必要になるため、導入スケジュールは長くなりがちで、コストも大きくなることが多く、簡単には手を付けにくいことにありました。

RPA的なアプローチでは作業内容や工程はすべていままで通り。操作するのが”人”でなく”デジタルレイバー”という点だけが変更点

これに対してRPA的な発想で考えていくと、社内の調整は何も必要ありません。なぜなら作業内容、工程、利用するソフトやアウトプット、すべてがいままで通りだからです。エクセルを開いて、メールで届いたレポートの数値を手動で入力するという業務があったのであれば、これを人が実行するのではなく、自動で動き続けるデジタルレイバーと呼ばれるプログラムが実行するといった具合です。メールを送受信するソフトであるメーラーを自動で立ち上げ、送受信を行い、処理すべきメールが届ているかを確認する動作をデジタルレイバーが行います。そして、処理すべきメールを見つけたらそれを開いて、その中に含まれている数値をコピーアンドペーストして、エクセルを立ち上げて記入、ファイルを保存するという作業もデジタルレイバーが行います。実施する内容も、アウトプットもすべてが人がやっていた時と同じで、それを担う人がデジタルレイバーと呼ばれるプログラムに変わっただけ、これがRPA的なアプローチで行う自動化です。この方法の利点は、社内で動いているシステムを変更する必要がないという点と、誰かの作業を変更する必要がないため社内での調整がほとんどいらないということにあります。

自動化というと、システムを入れ替える前提で検討し、要件定義に数か月、開発に数か月、テスト、並行の開始稼働、そして社内で勉強会を行い、導入サポートを一生懸命行う。このような、みんなが四苦八苦して導入を成功させるというイメージを持たれている方も非常に多いと思います。事実、これまでの社内システムのほとんどがこのような流れを汲んでおり、みんなが喜んで導入を支持することは稀だといえます。しかし、最近注目されているRPA的なアプローチでは、導入リスクや課題がほとんどなく、現状の業務をそのまま自動化することができるようになります。みんなが喜んで導入を支持し、導入のリスクや作業を小さくすることができるデジタルレイバーによる自動化ソリューション、是非一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。