すべてのスタッフが高い品質を生み出せるようにするための”合格基準”との向き合い方

デジタル化、業務改善を成功させるためには、業務の達成度を管理する必要があります。ここでいう達成度というのは、良い、悪いを判断するための明確な基準です。多くの人が使いこなし、同じ結果を作り出すものができるものは、この基準が明確になっているものがほとんどです。その代表例ともいえるのが、カップラーメンです。カップラーメンではお湯を入れたら3分待つ、というような基準があります。お湯を用意する、いれる、3分まつ、このようにすべての人が同じ作業をすることが用意なのは、達成度を管理するための基準があるためです。3分であれば、ちょうど良い、5分であれば茹で過ぎ、1分であれば茹でたりない状態というように、みんなが成果を同じようにコントロールができる基準が存在しています。これがもし3分という基準がなく「麺の硬さを定期的に確認して良い具合になったら食べましょう」となっていたらどうでしょうか。人によって判断がまちまちになってしまい、安定的に多くの人が指示するような品質は保てなくなるでしょう。加えて、好ましい湯で時間についての不必要な議論などで生産性を大きく落とすことにもつながりかねません

高い結果を作り出す組織はだれでも同じ判断ができる基準を持っている

高い結果を生み出すためには、安定的に高い品質を維持するための仕組みを作る必要があります。その仕組みの核となるのが達成度の管理です。達成度を把握するためには、良い、悪いの基準が明確になっている必要があります。達成していれば良い、未達であれば悪いというように、だれでも同じ判断ができるように整備して、それを管理し続けるのが仕組みです。高い結果を作り出すことができている組織は、この基準作りがうまいために、人によって差異がある能力や経験の差を埋めることができているというわけです。

競合と顧客の動きにあわせて基準は変わり続ける

一度作ったらあとはまわすだけ、というのが多くの人が夢見る理想的な仕組みです。しかし、現実の世界はそうはうまくいきません。とても難しいのがこの仕組み、永遠に改善を続ける必要があるということです。もし、10年前に作った基準のままで動いている組織があるとすれば、その多くは生き残ることができないでしょう。変わり続けなければならない理由は、多くの市場では競合との比較をされた結果、顧客が購入を検討するという事実があるためです。さきほどのカップラーメンの例でいえば、3分待つというのが基準で、誰でも同じ品質のものを作れる状態を実現できたわけです。しかし、技術革新によって、これが1分の待ち時間に短縮できる企業が現れた場合はどうなるでしょうか。3分待って提供できるとして、味や食感などは顧客も指示できるものになったとしても、待ち時間に対する評価という点では顧客は競合と比較して不満をもちます。つまり、高品質を誰でも顧客に提供できることができているとはいえない状態になります。そうした状態ではビジネスになりませんので、当然、競合と同じ、又はそれを上回る価値を作れるように基準の見直しを目指していきますし、そのために研究開発、業務改善を行っていくことになります。一度作り上げたから終わり、というわけではなく、そこから永遠に継続して作っては壊すということを繰り返していく必要があります。

変化させることを意識した、ソフト面とハード面のプラットフォーム作りが業務改善の成否をわける

市場が変わり続けることは当たり前であり、それにあわせて自社も変わり続けることは当然のことです。しかし、不思議なことに、多くの現場では一度作ったら終わりだと思っている人がたくさんいます。業務改善プロジェクトなどでいえば、営業の生産性を上げるために、営業の達成度を管理するためのシステム導入というものがありますが、導入したら、プロジェクト自体は完了となるケースが非常に多いのが現状です。これは営業管理のためのファイルをエクセルで作って、それをこれから一切変更することなく、ずっと使い続けることを強要していることと一緒です。どんな業界であっても、どんな会社であっても、市場が変わらない、自分たちのやり方も一切変えないということはありません。変化することは当然であり、その変化に柔軟に適応し続けることが業務改善を成功させるためには必要なのです。つまり、始まったら終わりがない、というのが正解であり、完了となった瞬間に失敗したということができます。しかし、変化をし続けるというのは非常に大変なことです。そこで重要になってくるのが、ソフト面とハード面、両方の変化を続けるプラットフォームの用意です。システムも人もルールも、すべてが変わり続けることを前提として全体を管理し、変化を起こし続けるプラットフォームです。変化が大きすぎると現場は混乱をしてしまいますが、現状維持に対する意識を強めると時代遅れで、市場から退出を求められてしまいます。このバランスをうまくとることができるチーム、そして、そのチームが決めたことを短時間で実現できるシステム、実施した結果を分析して改善が進んでいるかどうかを監督するアプリケーション、こうした総合的なプラットフォームを持つことができれば、成功は約束されたも同然です。

業務改善を成功させるためには合格基準を作ること、そして、それを回すための仕組みにすることが最初の一歩です。始まった後は終わりなどはなく、永遠に変わり続けることが当然として、変化をすることを前提としたプラットフォームを作り、運用していきましょう。テクノロジーの進化のスピードが速い現代では、プロジェクトが終わることはありません。続けていることを念頭に組み立てていきましょう。